2024 年 61 巻 1 号 p. 10-15
急性期病院でのリハビリテーション治療では,集中治療室から開始される早期リハビリテーションの重要性が広く認識されている.小児は介護保険の対象ではなく,急性期病院退院からのリハビリテーションシステムは成人と異なっている.医療的ケア児に対する退院支援は,かかわる職種,機関が多く煩雑で,特に入院リハビリテーションの継続が必要な症例においては,受け入れ先を探すことに難渋する場合がある.小児は新生児から学齢期まで年齢層が幅広く,退院後の生活を見据えた支援を行うことが重要である.集中治療室から退院までかかわるすべての医療従事者は,患者および患者家族に寄り添い,チームとして,それぞれの役割をもとに協力しながら使命を果たしていく必要がある.