日本腎臓リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2436-8253
Print ISSN : 2436-8180
慢性腎臓病(CKD)患者のwell-being実現に向けて 理学療法士の立場から
:身体・認知機能を維持することの重要性
平木 幸治
著者情報
ジャーナル 認証あり

2022 年 1 巻 2 号 p. 229-240

詳細
抄録
慢性腎臓病(CKD)や透析患者が望むアウトカムは死亡や心血管疾患などではなく,wellbeing の維持や健康寿命の延伸を希望されることが多い。それらを実現するためには,CKD 患 者の身体機能や認知機能を長期的に維持し,いかにその後の人生を健康でいられるか,幸せで希 望や尊厳のある人生を送れるかが重要となる。しかし,CKD 患者の身体機能や認知機能は透析 に至る前の保存期の段階よりすでに低下していることが明らかである。われわれが行った運動介 入研究では,そのCKD患者の身体・認知機能低下を運動療法で改善できることを報告してい る。本稿では,CKD 患者のwell-being の実現に向けて,理学療法士の立場より運動療法・指導 による腎重症化予防だけでなく,身体・認知機能維持の重要性について述べる。
著者関連情報
© 2022 一般社団法人日本腎臓リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top