抄録
背景:保存期CKD患者の動脈硬化の進行予防や改善のための有効な介入方法は十分に確立されておらず,動脈硬化に関連する潜在的な要因の解明が必要である。
目的:保存期CKD患者を対象に,動脈硬化に関連する因子を患者背景や腎機能に骨格筋量と身体機能を加え,さらにその検討を性別から検討することである。
方法:研究デザインは横断研究である。CKDの教育目的で入院した保存期CKD患者62例(男性37例,女性25例)を対象とした。動脈硬化の指標はCAVI,骨格筋量はSMI,身体機能は握力,SPPB,6MWDを測定した。
結果:CAVIを従属変数とした重回帰分析の結果,全症例および女性では喫煙歴,男性ではSMIが有意に関連していた(p<0.05)。
結論:保存期CKD患者の動脈硬化の要因は,性差の影響を受ける可能性があり,男性のCAVIには骨格筋量がより関連していることが示唆された。