日本放射線技術学会雑誌
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X線自動車特に小型車について
加藤 清
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1959 年 15 巻 1 号 p. 40-49

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抄録

小型X線自動車としては, 山間僻地に運行し, 風雨寒冷に対して特別な処置をしないで, 予定通りに撮影ができることが必要である.車体の形態は三種類ある.ボンネット型は山間僻地用に最適で, キャブオーバー型は都市近郷に適し, トレーラー型は特殊用途に使用する.車体の長さは法的制限があり, 幅員は道路状態よりもX線装置の配置法により左右せられ, 室内の高さは少く共1.8m必要である.X線防護は防護箱型と防護壁型とあり, それぞれ一長一短あるも, その鉛当量は医療法に合致すると同時に, 充分な量を設備する必要がある.X線装置はコンデンサ式が最適で, これに三極X線管とホトタイマーを組合せたものが理想的で, 長尺カメラを加えれば人件費の節約と能率の向上が望まれる.X線自動車の運営については, 乗務員の人の和が最も大切である.平均時速は平坦地25km/H山間地10km/Hが適当で, ガソリンは1km当り3lを予定すればよい.償却は法定償却期間に定率法を用いてする.

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© 1959 公益社団法人 日本放射線技術学会
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