日本放射線技術学会雑誌
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自現処理による間接フィルムの定着水洗について
竹吉 千市
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1970 年 26 巻 3 号 p. 318-323

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抄録

X線写真処理に於いて, フィルムの感度, コントラスト, 解像力等は直接その良否が診断に影響するので比較的多くの報告があるが定着, 水洗に関しては比較的少なく, 文献からもフィルムが透明になる迄の時間×2が定着時間とされて来たが, 最近自現機の普及によってどうしても科学的試験法が切実な問題となって来た.そこで定量法としては昇汞法が最適とされているがこの方法は時間的並びに技術的問題でその使用は比較的困難である.よってその簡便法として濃度法を用い国産6×6版間接フィルムについて実験の結果昭和45年4月以降に生産された間接用フィルムの1部については3.5分処理でも使用が可能である事と, 日常の簡便法として比色による判定法を提唱し, 更に間接フィルムの自現の適応性を明記する事を掲案すると共に, 自現の各メーカー間の格差をなくすために自現装置のJIS規格の早期制定化の実現を希望している.

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© 1970 公益社団法人 日本放射線技術学会
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