1992 年 48 巻 8 号 p. 1469-
REGカーブによる表示法は、通常の濃度に対するグラディエント値のカーブの様に、フィルム自体の特性のみを表わす場合と比べて、被写体透過後のX線強度ごとの写真コントラストへの対応を把握するのが容易であり、ラチチュードの異なるフィルム間での写真コントラストの比較に有用である。撮影電圧の変化により被写体コントラストを調整できる範囲はそれほど広いものではなく、フィルム特性に合わせた撮影電圧の設定が必要である。シミュレーション上は、肺野における微小コントラスト像の認識能に差はみられないが、実際の写真上はさらに高い周波数域まで信号成分が存在するので、その点も考慮する必要がある。