2022 年 78 巻 3 号 p. 270-279
【目的】Picture archiving and communication system(PACS)の機能の一つに,診療録を電子的に保存するための法的要件を満たす画像管理機能がある.本研究では,PACSの画像管理機能に関する実装および画像データの運用管理の多様性を明らかにすることを目的として,北海道の病院を対象としてアンケート調査を行った.【方法】調査は北海道のPACSを導入している261病院を対象として行い,PACSの画像管理方法における画像削除の方式などについて質問した.【結果】93施設からアンケートの回答が得られた(回答率:35.6%).PACSでの画像の削除方式に論理削除を採用している施設の割合は45.6%,物理削除は36.8%であり,他の設定についてもばらつきが認められた.【考察】現状の画像管理機能の実装と画像データの運用管理には施設ごとの多様性があることが明らかとなった.PACSの画像管理機能の運用において,医療機関は法令およびガイドラインの内容を十分に理解し,電子保存の3原則と情報セキュリティへの対応について留意することが必要である.