日本放射線技術学会雑誌
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臨床技術
異なる放射性核種におけるSPECT定量のための感度校正の経時的変化の検証
佐藤 友裕
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キーワード: BCF, CCF, SPECT, SUV, sensitivity calibration
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2025 年 81 巻 9 号 論文ID: 25-1552

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抄録

【目的】SPECTのSUVの算出にbecquerel calibration factor(BCF)が必要となる.放射性核種とコリメータの違いによるBCFの経時的変化を検証した.【方法】毎月,デリバリ製剤のシリンジおよび分注した線源の放射能をドーズキャリブレータで実測し,プラナー収集した画像のガンマ線カウントからBCF(cps/MBq)を算出した.また,44カ月におけるBCFの最大値との相対誤差を求めた.【結果】BCFの平均値は,123I-LPHRで46.0,131I-MELPでは124.1を示した.どの核種,コリメータでもBCFの標準偏差は3.4以下で,検出器間の差も小さかった.BCFの相対誤差は99mTc-LEHR, 123I-MELP, 67Ga-MELPおよび131I-MELPで10%以下,123I-MELPでは5%以下であった.123I-LEHRと123I-LPHRの相対誤差はやや高くなったが,7カ月以降は低下して10%以下となった.【結語】プラナー収集で求めるBCFは,多種の核種とコリメータで,経時的な安定性および再現性があった.

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© 2025 公益社団法人日本放射線技術学会

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