日本放射線技術学会雑誌
Online ISSN : 1881-4883
Print ISSN : 0369-4305
ISSN-L : 0369-4305

この記事には本公開記事があります。本公開記事を参照してください。
引用する場合も本公開記事を引用してください。

ノンヘリカルCT画像における傾斜金属線を用いた簡便なslice sensitivity profile測定法の考案
成田 啓廣 大久保 真樹大杉 勇輝
著者情報
ジャーナル フリー 早期公開

論文ID: 2024-1486

この記事には本公開記事があります。
詳細
抄録

【目的】ノンヘリカルCT画像のslice sensitivity profile(SSP)測定は,微小コインファントムを体軸方向に少しずつ移動させながら撮影を繰り返し行う必要があるため,多くの時間と労力がかかる.そこで,傾斜金属線を用いたスライス厚測定法に基づいて,1枚のCT画像からSSPを測定する方法を考案した.【方法】考案法では,金属線を撮影断面との角度がθ=30°となるように配置して撮影した.得られた画像をpoint spread function(PSF)でデコンボリューションすることで,PSFの影響をなくした画像(デコンボリューション画像)を算出した.デコンボリューション画像上で金属線に沿ったCT値プロファイルを測定し,tan θを乗じてSSPを得た.微小コインファントムを用いた従来法によるSSP測定も行った.【結果】考案法と従来法で測定したSSPは同様となり,SSPの半値幅は一致した.【結語】考案法は,ノンヘリカルCT画像のSSPを簡便に精度よく測定できることが示された.

著者関連情報
© 2024 公益社団法人日本放射線技術学会
feedback
Top