日本臨床外科学会雑誌
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症例
メシル酸イマチニブ投与後に切除した胃GIST肝転移の1例
右田 和寛渡辺 明彦坂本 千尋大山 孝雄石川 博文山本 克彦
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2007 年 68 巻 2 号 p. 415-419

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抄録
症例は78歳, 女性. 2001年2月胃の粘膜下腫瘍に対して噴門側胃切除術を施行した. 病理組織学的に紡錘形細胞の増生を認めた. 免疫組織学的検査では, c-kit, CD34陽性でありgastrointestinal stromal tumorと診断された. 2002年12月腹部CTで肝S2に転移を認め, 肝部分切除術を施行した. 2005年1月肝S3に再度肝転移を認めたため, メシル酸イマチニブの投与を開始した (400mg/日). 投与開始1カ月の腹部CTでは, 腫瘍の大きさに変化はなかったが, 内部性状に変化を認めた. 投与開始3カ月の腹部CTでは, 1カ月目のCTと比べ大きさ, 内部性状に変化はなかった. 有害事象としては, Grade1の食欲不振と口内炎, 下痢, 顔面浮腫を認めた. 2005年6月に肝外側区域切除術を施行した. 切除標本の病理組織学的検査では, 腫瘍の大半は硝子様変性を伴った線維性組織に変化していたが, 一部に活動性の腫瘍細胞を認めた. 現在再発兆候を認めていない.
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© 2007 日本臨床外科学会
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