2007 年 68 巻 3 号 p. 562-565
症例1 : 69歳, 男性. 1991年3月, 右肺扁平上皮癌に対し右肺摘除術および縦隔リンパ節郭清を施行, 病理病期はT2N2M0-Stage IIIAであった. 術後3カ月目に右腋窩に3cm大の腫瘤を触知し腫瘍摘出術を施行した. 病理組織検査では肺癌の皮膚転移の診断であった. その後13年無再発生存した. 症例2 : 72歳, 男性. 1994年9月, 右肺扁平上皮癌に対し右中下葉切除術および縦隔リンパ節郭清を施行, 病理病期はT2N2M0-Stage IIIAであった. 術後6カ月後のCTにて縦隔リンパ節 (#5) の腫大を認め, リンパ節再発と考え化学療法を行った. しかし, リンパ節の増大を認め, 胸腔鏡下リンパ節摘出術を施行し肺癌のリンパ節転移と診断した. 術後9年再発なく健在である.