日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃筋層内から発生した胃リンパ管腫の1例
塚原 哲夫山口 晃弘磯谷 正敏原田 徹金岡 祐次岩田 洋介
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2007 年 68 巻 7 号 p. 1690-1694

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抄録
症例は43歳の女性で乳癌術後の定期検査で腹部超音波検査と腹部CTで肝左葉, 胃小彎, 膵に接する最大径約4cm大の嚢胞性腫瘤を認めた. 1年半後に増大傾向を認め, 上部消化管造影検査では胃噴門部小彎側に表面平滑な隆起性病変を認めた. 超音波内視鏡検査では胃壁の第4層に単胞性で内部エコー均一な約5cm大の嚢胞性腫瘤を認めた. 以上の所見から胃筋層から発生した嚢胞性腫瘍, 特に胃リンパ管腫を最も疑い, 胃部分切除術を施行した. 切除標本では嚢胞内に充実性部分は認めず, 内容液は黄褐色で組織学的に胃筋層内に発生した嚢胞状リンパ管腫と診断した. 胃リンパ管腫は稀な疾患であり, 特に筋層内より発生した胃リンパ管腫は本邦2例目であるため, 文献的考察を加えて報告する.
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© 2007 日本臨床外科学会
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