日本臨床外科学会雑誌
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症例
肝転移を伴う十二指腸原発巨大GISTの1切除例
川崎 誠康亀山 雅男船井 貞往林部 章
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2007 年 68 巻 7 号 p. 1718-1722

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抄録
肝転移を伴う十二指腸原発巨大GISTに対し, 膵頭十二指腸および右半結腸切除にて原発巣を一括に摘出し, 肝転移巣にラジオ波焼灼術 (RFA) を施行した1例を経験した. 症例は69歳, 女性. 主訴は摂食不能. 1カ月前より症状認め, 腹部腫瘤を指摘され入院. 十二指腸下降脚原発の巨大GISTで, 肝S7の転移巣を伴うものと診断し, 手術を施行した. 摘出標本は13×11×8.5cmの暗紫色の弾性軟な腫瘍で, 免疫組織染色にてGISTと診断された. 術後40日にて退院し, 6カ月現在再発なく外来通院中である. 本症例は十二指腸GISTに対する一括切除としては, 最も広範囲におよぶものであると認識している. 肝転移の治療に関しては手術侵襲を軽減するという意味においてもRFAは有効な選択肢のひとつであると考えられた. ただGIST肝転移腫瘍は形態・血流などで通常の肝細胞癌とは条件が異なり, その適応は今後さらに検討する必要があると思われた.
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© 2007 日本臨床外科学会
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