抄録
症例は54歳の男性.左上腹部痛と嘔吐認め,近医を受診し急性胃腸炎と診断され入院した.翌日症状が軽快し一旦帰宅したが,腹痛が続くため当院を受診した.腹部単純CTにて膵辺縁が不明瞭で周囲に液体貯留を認め,急性膵炎を疑い入院した.翌日ショック症状とHbの急激な低下を認めた.腹部造影CTにて膵体尾部周囲の液体貯留内に血管と同程度に造影される直径25mmの結節を認め,上腸間膜動脈からの分枝の動脈瘤破裂と診断し,緊急腹部血管造影を施行した.上腸間膜動脈本幹から中結腸動脈より中枢で分岐する副中結腸動脈を認め,その末梢に造影剤の血管外流出を伴う仮性動脈瘤を認めた.副中結腸動脈瘤破裂の診断でマイクロコイルによる動脈塞栓術を施行し,救命しえた.副中結腸動脈瘤破裂は非常に稀であり,自験例は本邦報告6例目であった.