抄録
本研究の目的は乳癌患者の骨転移検索として拡散強調画像併用全身MRI検査の有用性を検討することである.乳癌患者71例に骨シンチグラフィ(以下BS)と全身MRI(1.5T)検査を施行した.FOVは200cmで,fastSE T1強調とSTIR脂肪抑制による全脊椎矢状断像とfastFE T1強調とSTIR脂肪抑制による全身冠状断像を撮像し,これにb値600sec/mm2でDWIBS法(diffusion weighted whole body imaging with background body signal suppression)による拡散強調画像を追加した.10カ月以上の経過観察と検査で転移の有無を決定した.全身MRI検査はBSと比較してSpecificity 98.5%(BS 84.7%),Efficiency 98.6%(BS 85.9%)と優れていた.骨転移確定6例において,BSの17病変に対し全身MRIは22病変の検出が可能であった.拡散強調画像併用全身MRI検査は乳癌骨転移検索に有用な検査手段であると思われる.