日本臨床外科学会雑誌
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症例
早期胃癌孤立性皮膚転移の1例
稲田 聡荒金 英樹片野 智子安井 仁閑 啓太郎清水 正啓
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2008 年 69 巻 2 号 p. 351-354

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抄録
症例は72歳,男性.糖尿病のコントロール目的の入院中に上部消化管内視鏡にて胃角部後壁に早期胃癌を認めた.術前のCT,PETで遠隔転移を認めなかった.腹腔鏡補助下に幽門側胃切除術施行し,0-IIa+IIc,tub1>tub2>por1,sm,ly1,v3,PM(-),DM(-),N0,StageIAと診断された.術後4カ月目にポート挿入部の創部近傍に1.5cm大の皮下腫瘤を触知した.CTでも皮下に腫瘤性病変を認めたために,局所麻酔下に切除した.切除標本の病理検査結果では腺癌であり,摘出した胃癌の皮膚転移と診断された.皮膚腫瘍摘出後のPETでは他に転移巣を認めなかった.現在,全身化学療法施行中である.内臓悪性腫瘍の皮膚転移は比較的稀であり,一般的に終末期に認められることが多い.今回われわれは,終末期でない早期胃癌の孤立性皮膚転移を経験したので報告する.
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© 2008 日本臨床外科学会
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