日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
原発巣切除後化学療法を施行し切除したS状結腸癌肝転移の1例
坂東 敬介山本 康弘鈴木 茂貴紀野 泰久河野 透葛西 眞一
著者情報
キーワード: 大腸癌肝転移
ジャーナル フリー

2008 年 69 巻 3 号 p. 636-640

詳細
抄録
一期的切除が困難であったS状結腸癌肝転移に対し,原発巣の切除後FOLFOX4を施行し転移巣の縮小後切除しえた1例を経験したので報告する.症例は,76歳,男性.下血を主訴に近医受診,精査の結果S状結腸癌および肝S4,S6に転移を認め当科紹介となった.原発巣,肝転移の同時切除も検討したが,患者の全身状態等を考慮し,S状結腸切除のみ行った.術後FOLFOX4を8クールまで施行した時点で肝転移の著明な縮小を認めたが,副作用により治療継続が困難となったため,肝切除を行った.病理結果では一部に中分化型腺癌を認めたが,その他の部位は著しい壊死と石灰化を認め化学療法の効果と思われた.化学療法施行後腫瘍の縮小効果が得られたのち肝切除を行うことは,切除困難な肝転移症例の治療に対して1つの選択肢になりうると思われた.
著者関連情報
© 2008 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top