日本臨床外科学会雑誌
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症例
皮下腫瘤と鑑別困難であったマンソン孤虫症の2例
朝子 理前田 武昌
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2008 年 69 巻 7 号 p. 1828-1832

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抄録

われわれは日常臨床でよく経験する皮下腫瘤がマンソン孤虫症であった2例を経験したので報告する.
症例1は78歳,女性.乳癌として紹介されてきたが,手術の結果,乳癌でなく乳房の皮下腫瘤の原因がマンソン孤虫症によるものであった.この症例は下肢にも皮下腫瘤を認め,そこからもマンソン孤虫症のプレロセルコイドを認めた.
症例2は77歳,男性.鼠径部の脂肪腫と診断したが,腫瘤内にマンソン孤虫症のプレロセルコイドを認めた.
症例1,2ともに,マムシ,生の鶏肉,スッポンの生血,タニシ,淡水魚の摂取既往歴をもっていた.われわれ外科医は,皮下腫瘤の中にマンソン孤虫症のような寄生虫疾患もごく稀にはあり得ることを考慮するべきである.

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© 2008 日本臨床外科学会
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