日本臨床外科学会雑誌
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症例
軟性気管支鏡およびラリンジアルマスクにて気管ステントを留置した1例
西川 敏雄井上 文之石井 泰則高橋 健司高橋 正彦大原 利章
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2009 年 70 巻 2 号 p. 407-410

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抄録
症例は79歳,女性.2007年12月下旬より呼吸困難を自覚していた.他院にて甲状腺癌による気管狭窄と診断されたものの治療困難と言われたため加療目的にて2008年1月上旬当院初診となった.画像上甲状腺に腫瘍を認め,気管は腫瘍の浸潤により声帯下3cmの部位より末梢側に5cmにわたって狭窄していた.甲状腺癌に対する手術適応はないと考え気管ステント留置を行うこととした.自発呼吸下にてラリンジアルマスクを挿入,次いでこれより軟性気管支鏡を挿入した.気管内にガイドワイヤーを挿入し狭窄部の末梢側にガイドワイヤーの先端を留置した後に気管支鏡のみを抜去した.ガイドワイヤーに沿って透視下にてデバイスを気管内に挿入し金属ステントを留置した.日常使用し慣れている軟性気管支鏡と挿入の容易なラリンジアルマスクを用いての気管ステント留置は全身状態不良である症例や特に声帯近傍でのステント留置に有用であると考えられた.
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© 2009 日本臨床外科学会
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