日本臨床外科学会雑誌
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症例
自然気胸を契機に発見された紡錘細胞肉腫の1例
佐藤 征二郎白戸 亨富樫 賢一
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2010 年 71 巻 1 号 p. 67-71

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抄録
症例は59歳,男性.既往歴に特記すべきことはない.呼吸困難を主訴に近医を受診し,胸部レントゲン上,左自然気胸の診断となった.胸部CTを施行され左肺尖部にブラと左S6領域にブラとそれに隣接した8mm程度の小結節を認めた.胸腔ドレーンを留置し,一旦軽快退院となったが,翌月には再発したためブラおよび腫瘍切除を目的として,手術となった.気漏は肺尖部のブラより認めていた.組織学的にS6の腫瘍はherring bone patternを呈し,核分裂像も多数散見され,MIB-1 indexも高値であり紡錘細胞肉腫の結果であった.術後全身検索で原発となる臓器は他に認めなかった.免疫組織学的検索で,肺芽腫,滑膜肉腫が鑑別となり,滑膜肉腫に特徴的な融合遺伝子を調べたが,検出することはできず,確定診断には至らなかった.術後3年9カ月経過し他の肉腫病変は顕在化しておらず無再発生存中である.
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© 2010 日本臨床外科学会
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