日本臨床外科学会雑誌
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症例
血管造影カテーテルからの術中色素動注法が病変部同定に有効であった小腸出血の2例
福島 英賢川井 廉之瓜園 泰之浅井 英樹畑 倫明奥地 一夫
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2011 年 72 巻 1 号 p. 79-83

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抄録
大量下血や持続する下血を呈する小腸出血は診断に難渋することが多い.今回われわれは緊急腹部血管造影にて小腸出血を診断し,造影に用いたカテーテルを留置したまま開腹して術中に色素を動注し,出血部位を同定・切除した2症例(77歳男性;小腸リンパ腫,41歳男性;小腸動静脈奇形)を経験した.小腸出血は様々な検査を行っても,出血部位が同定できないことも多い.しかし,大量下血や持続する下血を呈する症例では速やかな止血と病変部切除が求められる.その様な症例には,腹部血管造影は診断のみならず一時的な止血も可能であることから,血管造影をまず行うべきであり,カテーテルを留置したまま開腹術へ移行した場合には,病変部が不明な場合でも色素動注にて速やかな出血部位の同定・切除が可能である.
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© 2011 日本臨床外科学会
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