日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
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原著
回腸人工肛門閉鎖術における器械吻合と手縫い吻合の比較
赤本 伸太郎石井 正之間 浩之富岡 寛行奥本 龍夫塩見 明生絹笠 祐介齊藤 修治山口 茂樹
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2012 年 73 巻 1 号 p. 13-18

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抄録

【目的】一時的回腸人工肛門に対して人工肛門閉鎖術を施行した患者における器械吻合と手縫い吻合との吻合方法により合併症発生率に違いがあるかを検討した.【対象と方法】2002年から2006年までに回腸人工肛門閉鎖が行われた129例を手縫い吻合(以下,手縫い群)57例,器械吻合(以下,器械群)72例に分け,手術時間,在院日数,創感染,イレウスに関して検討した.【結果】手術時間は両群に有意差を認めなかった(手縫い群:63.8±14.4分vs器械群:61.7±19.0分,p=0.225).器械群では有意に術後在院日数が減少した(手縫い群:10.0±6.1日vs器械群7.1±1.2日,p=0.00004).創感染は両群に有意差を認めなかった(p=1.000).イレウスは器械群で有意に減少した(手縫い群:14/57vs器械群:3/72,p=0.001).【結語】器械吻合によるストマ閉鎖術は術後イレウスを減少させると考えられた.

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© 2012 日本臨床外科学会
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