日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
腹壁膿瘍にて発見され多臓器浸潤を伴った盲腸癌の1例
齋藤 敬弘佐藤 佳宏大谷 聡小出 紀正伊東 藤男三浦 純一小野 伸高
著者情報
キーワード: 盲腸癌, 粘液癌, 腹壁膿瘍
ジャーナル フリー

2012 年 73 巻 11 号 p. 2907-2914

詳細
抄録
症例は73歳,女性.右下腹部の有痛性の腫瘤を主訴に当科受診した.初診時,右下腹部に手拳大の発赤を伴う腫瘤を認めた.CTで回盲部に巨大な腫瘍を認め,右下腹部に連続し腹壁に膿瘍を形成していた.Core needle biopsyにてmucious adenocarcinomaと診断した.盲腸癌または右卵巣原発腫瘍を疑い手術を施行した.腹腔内洗浄細胞診は陰性.肝転移,腹膜播種は認めなかった.腫瘍は,周囲臓器へ浸潤しており,右卵巣切除,子宮・膀胱部分切除,S状結腸部分切除を伴う右結腸切除・D2郭清を施行した.また腫瘍と連続した右下腹壁の膿瘍は,腹壁とともに合併切除した.病理診断にて,盲腸原発のmucinous adenocarcinomaと診断した.腹壁への浸潤は認めなかった.
腹壁膿瘍と多臓器浸潤を伴った巨大な盲腸癌を,周囲臓器とともに切除しえた1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
著者関連情報
© 2012 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top