抄録
胃噴門部近傍の胃内発育型GISTに対して単孔式腹腔鏡下胃局所切除術を行った.症例は87歳,女性,貧血の精査ため紹介となった.胃内視鏡検査にて噴門部小彎前壁に4cmの粘膜下腫瘍を認め,超音波内視鏡下針生検にてGISTと診断された.腹腔鏡手術の適応と判断して手術を行った.臍部に小切開を加え,単孔式ポートを装着し,5mmトロッカーを3本挿入した.胃内視鏡にて確認しながら,腫瘍外縁の漿膜切開を半周程度行い,管外発育型様の形態に変化することを確認後,自動吻合器にて切除を行った.切除標本では必要かつ十分なサージカルマージンが確保され,胃GISTに対する腹腔鏡下手術の一つとして有用であると考えられた.