日本臨床外科学会雑誌
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症例
イレウスで発症した坐骨ヘルニアの1例
浅沼 修一郎寺崎 正起岡本 好史田中 顕一郎鈴村 潔神谷 忠宏
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2012 年 73 巻 3 号 p. 720-724

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抄録
症例は83歳,女性.2011年3月,右下腹部痛を主訴に当院を受診した.腹部CTで,右梨状筋下孔に小腸が嵌頓し,イレウスを呈していた.右坐骨ヘルニア嵌頓と診断し,同日緊急手術を施行した.開腹すると,右坐骨孔に小腸がRichter型に嵌頓しており,用手的に嵌頓を解除した.嵌頓腸管に虚血性変化は認められなかったため,腸管切除を施行せず,ヘルニア門を単純縫合により閉鎖し,手術を終了した.術後経過は良好で,術後6日目に退院した.
坐骨ヘルニアは,坐骨孔すなわち大坐骨孔もしくは小坐骨孔をヘルニア門としたヘルニアである.坐骨ヘルニアによるイレウスは非常に稀な疾患であり,検索しえた限り本邦での報告は自験例を含めて7例であった.文献的考察を加えて自験例を報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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