日本臨床外科学会雑誌
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症例
自然消失した大腸癌の1例
中嶌 雅之堀 耕太木村 有林 亨治横溝 博平田 稔彦
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キーワード: 大腸癌, 大腸癌自然消失
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2012 年 73 巻 6 号 p. 1482-1485

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抄録
症例は76歳,女性.平成21年4月下旬に腹部膨満感を主訴に近医を受診し,大腸内視鏡検査を施行された.回盲部に20mm大の隆起性病変が認められた.生検で高分化型腺癌と診断され,精査加療目的で当院紹介受診した.5月中旬に撮影した腹部造影CTでは腫瘍は指摘できなかった.6月上旬に腹腔鏡補助下結腸右半切除術を施行した.摘出標本を観察したところ,隆起性病変を認めなかった.確認のために術中大腸内視鏡検査を行ったが,その他の部位にも病変を認めず,自然脱落の可能性が考えられた.病理学的検査で盲腸に瘢痕を認めず,癌の遺残も認めなかった.術後は経過良好で6月下旬に軽快退院となった.血液癌,生殖器癌などでは癌の自然消失は時々報告があるが,大腸癌の自然消失は非常にまれである.文献的考察を加えて報告する.
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© 2012 日本臨床外科学会
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