抄録
症例は74歳,男性.1年前に十二指腸ポリープの診断にて開腹下でポリープ切除術を近医にて施行.経過観察のための上部消化管内視鏡を施行したところ,十二指腸下行脚に不整な隆起性病変を認め,生検したところ高分化型腺癌であったため,加療目的に当科紹介入院となった.十二指腸癌の診断にて幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.切除標本では腫瘍は副乳頭部に存在しており,病理組織学的検査では高分化型腺癌であったため,副乳頭部癌と診断した.術後約3カ月の現在,無再発生存中である.十二指腸副乳頭部癌は極めてまれな疾患であり,若干の文献的考察を加え報告する.