日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
挙上空腸を用いた空腸瘻造設術が有効であった難治性術後胆管気管支瘻の1例
上松 孝関野 誠史郎阪本 研一
著者情報
ジャーナル フリー

2012 年 73 巻 9 号 p. 2339-2344

詳細
抄録
症例は33歳,男性.腰痛,右季肋部痛で前医を受診し下行結腸癌,多発肝転移と診断され当科を受診した.化学療法(FOLFOX4 5コース)を施行後,下行結腸切除,肝部分切除術を施行した.術後に胆汁瘻を生じ,経皮的ドレナージとENBD留置を行ったが治癒せず残肝再発を認めた.FOLFOX4を3コース施行し初回手術後9カ月目に拡大肝左葉切除術+尾状葉部分切除術+右肝管空腸吻合術をを行い,胆汁瘻に対して瘻孔部の直接閉鎖,大網被覆を施行した.しかし,胆汁漏は持続し肝切離面より新たな胆汁漏を形成したため経皮的腹腔ドレナージを行った.再肝切除後117日目から胆汁様喀痰を認め胆管気管支瘻を合併した.胆道ドレナージを行うため胆管空腸吻合に用いた拳上空腸に空腸瘻を造設し経空腸瘻的に内視鏡的胆道ドレナージを行ったところ胆管気管支瘻は治癒し空腸瘻造設術後88日目に退院した.
著者関連情報
© 2012 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top