抄録
症例は79歳,男性.進行胃癌に対し開腹胃全摘,D2郭清,胆嚢摘出,結腸後Roux-en-Y再建術を施行した.術前低栄養があり,また,重症の慢性閉塞性肺疾患を合併していたため,術後早期経腸栄養目的で手術時にTreitz靱帯より20cmの空腸に腸瘻を造設した.術後22病日に軽快退院となったが退院24日後に腹痛・嘔吐にて受診,腸閉塞の診断で再入院となった.消化管造影検査,CT検査で左側腹部に9Frの腸瘻チューブに沿って蟹爪様陰影,target signを認めた.開腹所見ではY脚より5cm末梢から長径20cmに渡る順行性の腸重積を認めた.用手整復が困難であったため小腸部分切除を施行した.細径腸瘻チューブが原因とされる腸重積の報告はほとんどなく非常にまれな症例であるため報告する.