抄録
症例は80歳,女性.頻回の嘔吐を主訴に前医受診.胸部単純X線写真で右肺野異常陰影を指摘され,当院受診となる.CTでは横隔膜ヘルニアを認め,右胸腔内に胃幽門部と横行結腸,大網の脱出を認めた.Morgagni孔ヘルニアと診断し,腹腔鏡下に脱出臓器を腹腔内へ還納し,ヘルニア門にComposix mesh®を固定して手術を終了した.術後2年経過した現在も再発を認めていない.横隔膜ヘルニアに対する鏡視下手術が徐々に浸透しつつあるが,現在も術式の選択に関しては議論の余地がある.今回高齢発症のMorgagni孔ヘルニアに対し,Composix mesh®を用いて腹腔鏡下に修復しえた1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.