抄録
症例は37歳,男性.左季肋部の腫瘤を自覚し受診.腹部超音波検査・造影CT検査などにより脾下極に連続する長径13cm大の嚢胞性病変を認めた.脾嚢胞と診断し大きさ,有症状であること,悪性の可能性を否定できないことから腹腔鏡補助下脾嚢胞切除術を施行した.脾嚢胞内容物を吸引し,小切開部より脾嚢胞を引き出した.脾の正常部分でソフト凝固と超音波凝固切開装置を使用し脾部分切除術を行い,腫瘤を摘出した.切除した脾嚢胞の大きさは15×15cmであり,病理組織検査で仮性脾嚢胞と診断された.術後経過は良好で第8病日に軽快退院した.脾嚢胞に対してソフト凝固と超音波凝固切開装置を使用した腹腔鏡補助下による脾部分切除は有用な選択肢の一つと考えられた.