日本臨床外科学会雑誌
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症例
脾原発EBV関連炎症性偽腫瘍様樹状細胞肉腫の1例
山村 喜之斎藤 崇宏蔦保 暁生鯉沼 潤吉村川 力彦大野 耕一
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2014 年 75 巻 6 号 p. 1690-1694

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抄録
症例は64歳,男性.便潜血陽性を指摘された.精査の結果,直腸癌と診断されたが腹部造影CTで脾臓に約2cm大の腫瘤を認め,直腸癌の転移は否定できなかった.以上より,直腸癌(Rb)並びに転移性脾腫瘍疑いにて腹腔鏡下直腸切断術および脾臓摘出術を施行した.病理診断では直腸癌はtub2>tub1,pMP,ly0,v0,pN0,Stage Iで脾腫瘍は高度のリンパ球・形質細胞浸潤を背景とし紡錘形細胞が束状に増殖していた.免疫染色ではCD21,CD35,CD23すべて陽性でありEBER-1陽性であったため,EBV関連炎症性偽腫瘍様樹状細胞肉腫と診断した.
EBV関連炎症性偽腫瘍様樹状細胞肉腫は非常に稀で,報告例は検索しうる限り本邦・海外で11例のみであった.今回われわれは,直腸癌術前精査中に発見された脾原発EBV関連炎症性偽腫瘍様樹状細胞肉腫の1例を経験したので文献的考察を加えて報告する.
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© 2014 日本臨床外科学会
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