抄録
症例は75歳の男性で,食思不振を主訴に当院受診された.52年前に十二指腸潰瘍にて胃切除術(B-II法再建)を施行した既往があった.精査の腹部CTにて輸入脚の著明な拡張を認め,上部消化管内視鏡検査では吻合部の輸入脚側に3型腫瘍を認め,腫瘍の浸潤により輸入脚は完全に閉塞していた.残胃癌による輸入脚閉塞症と診断し手術を施行した.術中所見にて播種巣を認め,腫瘍の周囲への浸潤も著明であり,根治切除不能と判断した.輸入脚の閉塞を解除する目的でBraun吻合を作成し手術を終了した.術後経過は良好で第13病日に退院となった.