日本臨床外科学会雑誌
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症例
大腸内視鏡検査時に診断し腹腔鏡手術を施行した小腸神経内分泌腫瘍の1例
辻 敏克芝原 一繁羽田 匡宏竹原 朗野崎 善成佐々木 正寿前田 宜延
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2014 年 75 巻 7 号 p. 1893-1898

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抄録
症例は71歳の男性.2012年に下部消化管内視鏡検査を施行され,大腸ポリープを切除された.1年後の定期検査目的に当院を受診されたところ,Bauhin弁より約15cmの回腸に1cm大の発赤調の隆起性病変を認めた.腫瘤は全体的に緊満し,頂部にびらんを認めた.生検で神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor;NET)と診断された.腹部CT検査では,回結腸動静脈周囲にリンパ節転移が疑われたが,遠隔転移は認めなかった.D3郭清を伴う腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行した.病理組織検査では,NET(G2),pT4a(SE),INFb,PN1b,pN(+),ly2,v2,Stage IIIbと診断された.本邦ではNETは比較的稀な疾患であるが,発生頻度の高い終末回腸を観察することは重要であると考えられた.また,根治手術を行う上で低侵襲な腹腔鏡下手術は有用であると考えられた.
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© 2014 日本臨床外科学会
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