日本臨床外科学会雑誌
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症例
微小な胃潰瘍性病変によるvalvular pneumoperitoneumの1例
荒木 一兵太田島 隆行坂本 いづみ大谷 剛正細田 桂渡邊 昌彦
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2015 年 76 巻 11 号 p. 2712-2716

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抄録
症例は82歳の男性で,腹痛のため5年前から計3回の入院精査が行われたが原因不明であった.今回同様の腹痛が出現し,近医での腹部単純X線検査で大量の腹腔内遊離ガスが認められ,当院に搬送された.消化管穿孔の診断で試験開腹術を施行したところ,胃体上部小弯に微小な穿孔部を認め,胃局所切除術を施行した.切除標本から微小な胃潰瘍性病変が原因と考えられるvalvular pneumoperitoneumと診断した.
Valvular pneumoperitoneumとは,微小な消化管穿孔部からガスが腹腔内に流出し,その周囲組織が弁の働きをしてガスの流出が止まり,気腹症になる状態である.診断がつかないまま再発を繰り返している例もあると考えられ,本症例のように開腹術により確定診断に至る例もあるため,原因不明の腹腔内遊離ガスを繰り返す症例には外科的治療が有用であると考えられた.
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© 2015 日本臨床外科学会
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