日本臨床外科学会雑誌
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症例
腹腔鏡手術を施行した幽門保存胃切除後の柿胃石イレウスの1例
山口 直哉鶴岡 琢也東島 由一郎谷村 葉子澤崎 直規
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2015 年 76 巻 11 号 p. 2717-2723

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抄録
症例は腹腔鏡補助下幽門保存胃切除の既往を持つ53歳の女性.腹痛を主訴に来院し癒着性サブイレウスと診断された.消化管造影検査では,小腸に狭窄や閉塞所見を認めず速やかに結腸への造影剤流出を認めた.しかし,食事開始後に腹痛再燃し絶食で腹痛改善というエピソードを繰り返した.再検したCTで腸管内にスポンジ様に含気した低濃度腫瘤様所見を認め,初回CTの再検討でも同様の所見を認めていたことが判明したため食餌性イレウスと診断し手術を行った.手術は腹腔鏡補助下で行い,小腸に切開を加え閉塞物を摘出した.5.5×4×4cmの柿胃石によるイレウスと診断した.幽門保存胃切除術後は胃石の発生率が高いものの,幽門が残存するため本例のような胃石によるイレウスはまれであり,どちらも腹腔鏡手術を施行した報告例は本邦初と思われる.
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© 2015 日本臨床外科学会
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