抄録
Blind loop syndromeは腸管吻合術後の合併症で,側々吻合部に多く発生する.今回,S状結腸切除術後の機能的端々吻合部にblind loop syndromeが発生した症例を経験した.66歳の女性が他院で腹腔鏡補助下S状結腸切除術を受けた.再建は機能的端々吻合(semi-closed法)で行われた.術後4年4カ月で左側腹部の腫瘤,腹痛,便秘を主訴に当院を受診した.吻合部腸管が嚢状に拡張し,内部に巨大な便塊の嵌頓を認めた.機能的端々吻合部に発生したblind loop syndromeと診断し,吻合部を含めて腸管切除を行い,手縫いによる端々吻合で再建を行った.Blind loop syndromeは腹腔鏡下手術後の機能的端々吻合部に発生し得るため,術後患者が便通異常を訴える場合は本疾患も考慮すべきである.