エンスタタイトのフラックス合成の結果、オルソエンスタタイト(O-En)とクライノエンスタタイト(C-En)の共存成長が認められた。このことは、プロトエンスタタイト(Proto-En)がO-En領域で準安定に成長した結果と考えられる。また、O-En結晶の表面には、微分干渉顕微鏡による観察の結果、マクロステップに加え、微斜面の成長丘が認められ、層成長により成長したことも確認された。原子間力顕微鏡による詳細観察を行ったが、急冷時の影響と思われる析出物の影響のため、単分子層の検出はできなかった。ただし、50nm程度の間隔のステップ列を認めることができ、比較的薄いステップが密に存在して高温フラックスから成長していることが明らかになった。