日本臨床外科学会雑誌
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症例
十二指腸より発生したEwing肉腫ファミリー腫瘍の1例
小林 亮介山本 宏貝沼 修趙 明浩鍋谷 圭宏伊丹 真紀子
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2015 年 76 巻 4 号 p. 743-748

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抄録
症例は33歳,男性.労作時のめまい・動悸を自覚し,近医受診しHb 7.3g/dlと貧血を指摘された.十二指腸水平部に2型腫瘍を認め,十二指腸癌の診断で,幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した.病理組織診断では,小円形細胞の増殖を認め,免疫染色では,MIC2,NSE陽性で,筋原性マーカーや上皮性マーカーは陰性であった.さらに,Ewing肉腫と同じ染色体転座も認め,末梢性未分化神経外胚葉性腫瘍peripheral primitive neuroectodermal tumor(pPNET)と診断した.術後は化学療法を行い,現在術後4年無再発生存中である.pPNETは四肢や胸壁などに発生する軟部腫瘍で,近年,Ewing肉腫と共通した染色体転座を有することが判明し,Ewing肉腫ファミリー腫瘍と総称される.腸管原発の発生は非常に稀であり,若干の文献的考察を加え報告する.
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© 2015 日本臨床外科学会
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