日本臨床外科学会雑誌
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症例
胃転移再発した下行結腸癌の1例
森 幹人首藤 潔彦小杉 千弘平野 敦史田中 邦哉幸田 圭史
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2015 年 76 巻 4 号 p. 832-837

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抄録

胃転移をきたす主な悪性腫瘍として肺癌・乳癌・悪性黒色腫・食道癌があり,大腸癌はまれである.今回われわれは,下行結腸癌術後胃転移再発の1例を経験した.症例は57歳,女性.2014年1月,下行結腸癌に対し結腸左半切除術を施行.病理診断はD,Circ,2型,tub2,pT4a(SE),pN0,pStage IIであった.術後化学療法のため当院通院中であったが,術後5カ月経過のCEA値が16.9ng/mlと上昇し腹部造影CT施行.胃体上中部に15×15cmの腫瘍を認めた.下行結腸癌術後胃転移再発の診断にて胃全摘術を施行.術中腹腔内検索にて小腸に4cmの粘膜下腫瘍を認め小腸転移と診断し追加切除した.術後6カ月経過し無再発生存中である.本邦における大腸癌の胃転移に関する報告例は自験例を含め30例であり,若干の文献的考察を加え報告する.

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© 2015 日本臨床外科学会
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