日本臨床外科学会雑誌
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症例
IVR治療8カ月後に再発した膵頭十二指腸切除術後仮性動脈瘤の1例
富丸 慶人江口 英利丸橋 繁森 正樹土岐 祐一郎永野 浩昭
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2015 年 76 巻 6 号 p. 1489-1493

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抄録
57歳,男性.膵管内乳頭粘液性腫瘍に対して膵頭十二指腸切除術を施行した.術後膵瘻に対して保存的加療中,術後37日目に腹腔内ドレーンより血性排液を認めた.血管造影検査にて胃十二指腸動脈切離断端に仮性動脈瘤を認め,同部位からの出血と診断した.IVR治療を行う方針とし,肝動脈血流遮断下の状態で肝動脈血流が保たれていることを確認した後,総肝動脈から固有肝動脈にかけてコイル塞栓術を行った.その後,外来経過観察となっていたが,塞栓治療8カ月後に上腹部不快感を認め,当科外来を受診した.腹部造影CT検査にて左右肝動脈合流部に仮性動脈瘤を認め,仮性動脈瘤再発と診断した.同動脈瘤に対して,再度IVR治療を行う方針とした.経皮経肝的に仮性動脈瘤を直接穿刺し,ヒストアクリルおよびトロンビンを注入し,塞栓術を行った.再発に対するIVR治療後1年1カ月経過した現在,膵腫瘍の再発および再出血を認めず外来経過観察中である.
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© 2015 日本臨床外科学会
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