日本臨床外科学会雑誌
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Print ISSN : 1345-2843
症例
Leser-Trélat徴候を契機に発見された早期胃癌の1例
仕垣 幸太郎長澤 雄大古川 義英
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キーワード: Leser-Trélat徴候, 早期胃癌
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2015 年 76 巻 8 号 p. 1901-1905

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抄録

Leser-Trélat徴候(以下,L-T徴候)は,掻痒感を伴う脂漏性角化症が短期間のうちに急速に増加・増大した場合,内臓悪性腫瘍が存在する可能性があるというものである.多くは進行癌で発見され,本徴候の機序は明らかにされていない.今回,われわれはL-T徴候を契機に早期胃癌を発見し,手術後に皮疹の縮小と掻痒感の消失を認めた1例を経験した.患者は75歳の男性で,強い掻痒感を伴う急速に増加・増大する脂漏性角化症を認め,当院皮膚科を受診した.L-T徴候を疑い精査したところ,胃角部大彎側にIIc病変を認めたため当科で幽門側胃切除術を施行した.術後に掻痒感は消失し,脂漏性角化症は縮小した.本徴候を疑い精査することで,内臓悪性腫瘍を早期に発見,治療することができることもあると考えられた.

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© 2015 日本臨床外科学会
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