日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
異所性胃粘膜から発生したMeckel憩室癌の1例
奥村 雄一郎宮崎 進藤谷 和正伏見 博彰團野 克樹松田 宙
著者情報
キーワード: Meckel憩室, , 異所性胃粘膜
ジャーナル フリー

2015 年 76 巻 9 号 p. 2231-2236

詳細
抄録
症例は69歳,男性.右側腹部痛の精査を目的に施行されたCTで右下腹部の回腸遠位部に約3cm大の腫瘤性病変を指摘された.PET-CTでは同部位にSUV max 5.1→6.7の集積を認め,回腸悪性腫瘍の疑いで手術施行となった.回腸末端より約40cm口側にMeckel憩室を認め,憩室内に弾性硬の腫瘤を触知した.病変部から口側・肛門側に各々5cmの部位を切離部とし,辺縁動脈を含むように回腸部分切除術を施行した.病理組織検査ではMeckel憩室内に発生した深達度SMの腺癌であり,癌部周囲には異所性胃粘膜,異所性膵組織が認められた.異所性胃粘膜と癌部との間に組織学的な連続性が認められ,免疫染色でも癌部は異所性胃粘膜と同一の染色性を示した.Meckel憩室癌が憩室内の異所性胃粘膜より発生したと病理組織学的に確認された症例は稀であり,文献的考察を加えて報告する.
著者関連情報
© 2015 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top