日本臨床外科学会雑誌
Online ISSN : 1882-5133
Print ISSN : 1345-2843
ISSN-L : 1345-2843
症例
mTORの発現が認められた乳腺solid papillary carcinomaの1例
鈴木 幸正横山 智齋藤 善広笹野 公伸
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 77 巻 3 号 p. 517-521

詳細
抄録
症例は71歳,女性.左乳腺腫瘤を自覚し当科を受診した.左EC領域に約15mmの腫瘍を触知し,MMGにて楕円形の腫瘤,超音波検査にて径20mmの内部不均一な腫瘍が認められた.摘出生検による病理診断で,腫瘍細胞はchromogranin Aとsynaptophysin双方が陽性でsolid papillary carcinoma(SPC)と診断された.さらに,腫瘍細胞でmammalian target of rapamycin (mTOR),somatostatin receptor2(SSTR2)双方の発現が認められた.SPCはMalufらによって提唱された乳癌亜型で,神経内分泌的性質を有することが特徴である.本症例ではmTOR・SSTR2の発現が腫瘍細胞で認められたことより,今後治療に向けてmTOR阻害薬やソマトスタチンアナログ製剤の有用性の検討が必要と考えられる.
著者関連情報
© 2016 日本臨床外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top