日本臨床外科学会雑誌
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症例
印環細胞癌成分の胃転移と播種性骨髄癌症を伴った乳腺浸潤性小葉癌の1例
鎌田 徹牧田 直樹高井 優輝山崎 圭介神野 正博上田 善道
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2016 年 77 巻 4 号 p. 758-762

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抄録
症例は72歳,女性.腰痛と食欲不振を認め,当院を受診した.その際,左乳房の変形を指摘され,当科を紹介された.初診時から高度の貧血とDICを認めた.乳房の針生検では,Indian file patternを呈する印環細胞癌が混ざる乳腺浸潤性小葉癌であった.胃内視鏡検査ではタコイボ様びらんを認め,FDG-PETでは体幹骨中心にびまん性の集積を認め,胃と骨髄の生検から印環細胞癌を認めた.胃の生検組織を免疫染色したところERが陽性,乳腺粘液で陽性を示すMUC1は陽性,胃型粘液で陽性を示すMUC5ACは陰性であったため,胃病変は乳腺浸潤性小葉癌からの転移と診断したが,発症から約1カ月,初診から約2週間後に永眠された.今回,急速な転帰をたどった印環細胞癌による胃転移と播種性骨髄癌症を伴った乳腺浸潤性小葉癌を経験したので報告する.
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© 2016 日本臨床外科学会
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