日本臨床外科学会雑誌
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症例
根治に難渋した感染性仮性大腿動脈瘤の1例
奈良原 裕福田 智村田 升尾頭 厚
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2016 年 77 巻 5 号 p. 1049-1052

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抄録
症例は77歳,男性.左下肢の脱力を主訴に前医脳神経外科を受診.右内頸動脈高度狭窄の診断でカテーテルインターベンションが施行され止血デバイス(Angio-Seal®)が使用された.その後,右大腿動脈穿刺部の感染性仮性大腿動脈瘤形成を認め当院紹介となった.同日,緊急的に総大腿動脈切除・大伏在静脈グラフト間置術を施行した.膿瘍培養検査からは,Staphylococcus aureus (MSSA)が検出された.感染制御が出来ず,術後21日目に間置した大伏在静脈グラフトが破綻した.新たな大伏在静脈グラフトを用いて間置術を再施行したが,再手術から4日後に初回手術時の大伏在静脈グラフトが再び破綻するに至った.この時点で解剖学的血行再建は諦め,人工血管(PTFE)を用いた閉鎖孔バイパス術を施行した.感染創の治癒を確認し,初回手術から約2カ月後にリハビリテーション目的に転院となった.
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© 2016 日本臨床外科学会
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