日本臨床外科学会雑誌
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症例
関節リウマチ患者に続発した胆嚢アミロイドーシスの1例
萩野 茂太中山 啓坂本 浩也佐々木 素子
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2017 年 78 巻 3 号 p. 585-590

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抄録
症例は73歳の女性で,28年前に関節リウマチを指摘され,プレドニゾロン5mg/日を内服中であった.今回,腹痛と嘔吐を主訴に救急外来を受診し緊急入院したが,翌朝に血圧が低下し腹痛も増悪した.血液検査で肝胆道系酵素や炎症反応の上昇,血小板数の低下や血中FDPの高値を認め,腹部CTでは胆嚢の腫大と胆嚢壁の肥厚を指摘された.急性胆嚢炎に伴う敗血症性ショックおよびDICと診断し,緊急開腹胆嚢摘出術を施行した.切除標本の肉眼所見では,胆嚢粘膜の壊死と胆嚢壁の肥厚を認めたが,胆嚢内に結石は認めなかった.病理組織学的診断では,全層性に胆嚢壁の壊死と血管壁を中心としたAA型アミロイドの沈着を認めた.壊疽性胆嚢炎の原因として,関節リウマチに続発したAAアミロイドーシスが示唆された.術後は呼吸状態や循環動態が安定せず,敗血症やDICの治療を継続したが治療反応性に乏しく術後42病日に永眠した.
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© 2017 日本臨床外科学会
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