日本臨床外科学会雑誌
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症例
右眼窩に初発転移再発した胃癌の1例
石橋 直弥矢島 和人岩崎 善毅大日向 玲紀高橋 一哉小栗 洋平
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2017 年 78 巻 4 号 p. 711-714

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抄録
胃癌切除後,胃癌の右眼窩転移の1治療例を報告する.症例は57歳の男性で,2014年4月に噴門部胃癌に対して腹腔鏡下噴門側胃切除術,D1+郭清を行った.病理組織学的病期はT3(SS)N3bM0,Stage IIIBのため,術後補助化学療法としてS1(100mg/day/body)内服を8コース施行した.胃切除から15カ月目に右眼瞼の充血,眼球突出,疼痛を主訴に他院眼科を受診した.局所麻酔下に眼窩の生検を行ったところ腺癌を認め,初回胃切除時の胃癌組織に似ていることから胃癌の眼窩転移の診断となった.治療はS1併用の化学放射線療法を行い,照射は50 Gray (2 Gray/25回),S1は100 mg/body/dayを照射日に内服した.照射中より眼症状は速やかに改善したが,眼窩転移診断から7.2カ月後に髄膜癌腫症にて死亡した.胃癌の眼窩転移は非常に稀で,文献的考察を加えて報告する.
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© 2017 日本臨床外科学会
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