日本臨床外科学会雑誌
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症例
徒手整復で改善した胸腔鏡手術後肋間肺ヘルニアの1例
久米田 浩孝椎名 隆之中村 大輔梅咲 徹也吾妻 寛之砥石 政幸
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2017 年 78 巻 8 号 p. 1764-1768

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抄録

症例は77歳,男性.検診の胸部CT検査にて右下葉に異常結節を指摘され,当科に紹介受診した.肺癌(cT1bN0M0,stage IA2)が疑われた.右第5肋間に2孔,右第7肋間に2孔の胸腔鏡下右下葉切除,リンパ節郭清術を施行した.術後経過は概ね良好だったが,第9病日に突然右胸部の違和感と血痰の増悪,第5肋間創部直下に手拳大の膨隆を認めた.胸部CTでは右第5肋間をヘルニア門として中葉の一部が嵌頓していた.肺実質は用手的に還納でき,胸帯での持続圧迫と咳嗽時にはヘルニア門の圧迫を指導した.その後,肋間肺ヘルニアの再発は認めず,再手術することなく退院となった.術後2年経過するが,肋間肺ヘルニアの再発は認めていない.

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© 2017 日本臨床外科学会
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