日本化學會誌
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本邦岩石のラヂウム含量(其二)
箱根火山の溶岩のラヂウム含量
中井 敏夫
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1940 年 61 巻 2 号 p. 154-160

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抄録
1) 箱根火山熔岩14個(安山岩13,石英安山岩1)についてラヂウム含量を測定せる結果0.05~0.16×10-12g Ra/g平均0.09×10-12g Ra/gなる値が得られた.此の値は從來外國に測定せられたる安山岩及び石英安山岩の平均ラヂウム含有量と比較すると極めて小なるものである.
2) 箱根火山熔岩のラヂウム含量と珪酸含量及び噴出順序との間には一定の相互關係は認められない.
3) 斑晶の多い岩石は無斑晶のものに比し一般にラヂウム含量が大であるといふ傾向が窺はれたが,ラヂウム含量0.12×10-12g Ra/gの安山岩の一試料より斑晶鑛物の大部分を占める斜長石を選リ分け,之に就てラヂウムを定量せるところ0.00×10-12g Ra/gなる値が得られ,反つて斑晶の部分はラヂウムに至つて乏しいといふ結果が得られた.
4) 化學組成の明かなる6個の試料につき無斑晶岩は岩石全體としての加里及び曹達の含量を求め,斑状岩に於ては石基の部分の加里及び曹達の含量を求めたるところ,各試料につきラヂウムの含量とK2O/Na2Oの比の關係は大略直線的關係にある.
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